奥山帆夏

Honoka Okuyama

 

Biography

1996年北海道生まれ。現在、東京を拠点に活動。生まれ育った土地や日常をモチーフとし、人々の心情に寄り添えるものを描く。具体的な形態の中の抽象的イメージを探り出し、地と図が絡み合うような平面作品で、視点が迷う感覚を生み出す。

Statement

私にとって絵画とは、自然を切り取る装置ですが、本来自然とは四角には収められないものです。

キャンバスという二次元の中に、三次元的空間を落とし込む行為は、誰もが向き合ってきた事ですが、その工程をもう一度フラットに戻すことで違った視点が生じます。つまり樹木が描かれた一枚の布を描いているのです。カーテンは一枚の布であり、手前も奥もありません。しかしそこには無数の世界が広がっており、私たちが住む現実世界とも考えられます。

実際に絵を描いている時間と、手を休めて絵を見ている時にやってくる、具体的な形態の中から抽象的イメージが現れてくること、地と図が絡み合う中で新たな形を見つける瞬間は、森の中を歩いていてふと周りを見渡すと自分がどこに立っているか分からなくなる感覚や、急に辺りが薄暗く感じ一気に不安感に襲われるような自然の驚異、恐ろしさを経験することに類似しており、描かない部分にこそ想像の余白が宿るように感じています。

樹木は、抽象化が進んだとしても、鑑賞者それぞれの記憶の中の風景に結びついていきます。そのような記憶の回想の時間は、慌ただしい日常の中で一瞬の安らぎを与えてくれると考えます。

 

【主な展覧会】
2020 東京藝術大学卒業制作展 東京都美術館
2020 スクエア ザ・ダブル Vol.14 フリュウ・ギャラリー
2020 gallery TOWED ドローイング展 gallery TOWED
2020 奥山帆夏個展 JINEN GALLERY
2020 個展 たわいもない中に MAKIIMASARUFINEARTS
2020 個展 微睡の中 ヨロコビto
2021 ARTISTS' FAIR KYOTO 京都府京都文化博物館別館
2021 個展 春が舞う JINEN GALLERY
2021 家と、絵と。 Gallery Ryo
2021 Young Artists' Show 2021 Gallery A8T
2022 第70回東京藝術大学卒業・修了作品展 東京藝術大学
2022 Douce Lumière Uchigo and Shizimi Gallery
2022 個展 隣の秒針 JINEN GALLERY

 

 

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