珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお 2025」

プロジェクト概要

2024年1月の能登半島地震により、石川県珠洲市の珠洲焼窯元22ベースがすべて損壊し、多くの作家が作った陶環境を築きました。


「やさしいくろとたゆたうあお」は、被災後の珠洲焼の復興を目指し、関係者や支援者が協力して取り組むプロジェクトです。


本プロジェクトでは、個別支援や共同焼成の実施、体験ツアー、作品内見学会、用途開発、販路探索、情報発信など、伝統工芸としての継続と、地域文化・産業の再生を目指します。

プロジェクト概要

  • やさしいくろ:珠洲焼の特徴である、やわらかく懐かしい黒の焼き肌から
  • たゆたうあお:珠洲の海、日本海の静かな青のイメージ、そして「ゆらぎ」の中でも支え合いながら進んでいく人々の姿を重ねて


このプロジェクトは、珠洲焼という文化に関心を寄せ、そこに関わる人が、主体として小さくとも関与を重ねていくことを大切にしています。

 


私たちが取り組む6つのアクション

このプロジェクトは、単なる応援では終わりません。
私たちは、具体的なアクションを重ねながら、珠洲焼を未来へとつなぎます。

  1. 作家一人ひとりの生業再建を支える
    2ヶ月ごとの訪問で復旧計画を策定。助成金申請も後押しし、「作り続けられる環境」を取り戻します。
  2. 共同窯での定期的な共同焼成を行う
    年2回以上、世代を超えた作り手たちがともに火を熾し、土と向き合う場を作り続けます。
  3. 珠洲焼に触れる体験ツアーを育てる
    復興ツアーに珠洲焼体験を組み込み、訪れた人に「触れることで関わる」機会を開きます。
  4. 作品内覧会と専門家によるフィードバックを実施する
    作家たちが自らの表現を高め、珠洲焼の新しい可能性を切り拓く場を設けます。
  5. 珠洲焼の用途開発とコラボレーションを進める
    食、装飾、日常の中で。珠洲焼を新たなシーンへ届ける挑戦を続けます。
  6. 国内外へ向けた展示・発信を加速する
    万博だけでは終わらない。東京・青山での展示やオンライン発信を通じ、珠洲焼の火を広く届けます。

珠洲市の被害状況と珠洲焼の現状

石川県奥能登に位置する珠洲市は、2022年から3年連続で震度6弱〜7の地震に見舞われ、2024年の能登半島地震では壊滅的な被害を受けました。


建物の全壊・半壊が相次ぎ、復旧途中での再被災も多く、住民の生活再建は進んでいません。さらに2024年9月には豪雨による河川氾濫・土砂災害が発生し、人的被害や長期避難も続いています。

珠洲焼の被害も深刻です。22基の窯のほとんどが倒壊・浸水などの損傷を受け、作家たちは工房や住まい、道具や作品の多くを失いました。


再建した窯が再び倒壊する例もあり、一部作家は修復を断念。長年積み上げてきた作品が破損し、経済的損失と精神的ダメージは大きく、廃業するケースも出始めています。
珠洲焼は、1979年に再興された地域の象徴的な伝統工芸であり、若い移住者を中心に発展してきました。


しかし、相次ぐ災害によりその歩みは止まり、今また「幻の焼き物」になりかねない状況にあります。文化の継承と再生には、継続的な支援と関わりが不可欠です。

 


今後の活動予定

「やさしいくろとたゆたうあお 2025」では、以下のような活動を予定しています。

  • 5月20日:共同焼成(記録・レポート公開予定)
  • 2025年6–7月:大阪・関西万博併設フェス出展
  • 11月:復興&珠洲焼体験ツアー試行版開催
  • 12月:作品内見学会・用途開発イベント開催
  • 2025年12月:東京・青山スパイラルXmasマーケット

 

支援作家

珠洲焼の火を灯し続ける作家たち。
本プロジェクトに関わる珠洲焼作家の一部をご紹介します。

私たちにご賛同くださる方へ

寄付で応援

ご提供いただいたご支援は、窯の修復、設備の改修、イベント運営などに活用させていただきます。

銀行振込でのご寄付

 金融機関名:PayPay銀行
 支店名:ビジネス営業部(005)
 口座番号:普通 6067601
 認証名:カ)ソラトツチ

SNSのフォロー

WHYNOT.TOKYOのインスタグラムで展示の様子などを発信します。
ぜひ、以下からフォローしてください。

WHYNOT.TOKYOインスタグラム(リンク付き)

珠洲焼作品の販売

展示会での作品は購入いただくことが可能です。
また、OIL by 美術手帖にてオンライン販売も行なっております。
多彩な作風や個性をお楽しみいただければ嬉しいです。

OIL by 美術手帖(リンク付き)

今を生きる私たちの視点で、文化をつなぐ

このプロジェクトは、単なる「復興支援」ではありません。
珠洲焼がもつ文化的価値を、現代を生きる私たち自身の視点で見つめ直して、未来へつないでいくための問いかけでもあります。


珠洲焼を「支援すべき対象」ではなく、「関わることができる対象」として。
そこにある美しさ、土と火が湧く力、作り手の思いを、もう一度見つめなおすきっかけになることを願って。


私の小さな関与が、文化の火を絶やさない種火になることを信じて──。