Takenaka Miyuki

略歴
岐阜県出身、東京拠点。物事の裏側や記憶、時間の重なりを主題に、透明素材やフィルムなどを用い光や影を取り込んだ作品を展開。風景や物、人の営みがもつ儚い構造を層として記録している。2021年奥能登国際芸術祭2020+(スズ・シアター・ミュージアム)参加、現在も展示中。東急歌舞伎町タワーでの恒久設置、2025年上野の森美術館ギャラリーでの個展、Gero Art Discovery 2026等、幅広く活動。
Instagram:@miyukitakenaka
Website:https://takenakamiyuki.com/
作品への想い
2017年、初めて珠洲を訪れました。海のない岐阜で育った私にとって、視界に収まりきらないほど広がる能登の海は自分のなかの風景の感覚を大きく揺さぶり、珠洲は以来、唯一無二の場所となっています。今回の仁和寺黒書院では、スズ・シアター・ミュージアム内で展示している《覗いて、眺めて、(2021-)》から続く作品を制作します。海や風、土地に流れる時間、人の営みの気配。能登で受け取ったそれらの記憶を、直接的に風景として表すのではなく、光や揺らぎ、重なりとして立ち上げます。長い時間を重ねてきた黒書院の空間のなかで、奥能登の風景の記憶が静かに響き合う作品を目指します。
制作活動への想い
私の制作は、時間、記憶、存在、そして消失の関係を見つめる行為です。 表面的な事象だけでなく、物事の「裏側」に潜む見えない側面や、そこに蓄積された人々の営みへ意識を向けることを起点としています。 35mmフィルム、そして光と影を媒介に、風景や記憶がもつ儚い構造を物理的な「層(レイヤー)」として記録しています。 透明な素材の重なりは、差し込む光の干渉によって可視と不可視の境界をゆるやかに溶かし、空間の中に時間が沈殿していくような感覚を生み出します。 移りゆく世界の中で、見過ごしてしまいそうな風景や、ものに宿る記憶をそっと掬い上げる。やがて消失してしまうかもしれないそれらの痕跡を、空間の特性と光を掛け合わせて定着させることで、過去と現在を繋ぐ新たな物語として昇華させたいと考えています。
【学歴】
2003 多摩美術大学大学院 美術研究科修了
【主な展覧会】
2026 下呂Art Discovery2026 下呂市萩原旧楽器店(岐阜)
2025 個展「わたしとかなた」 上野の森美術館(東京)
2024 神戸六甲ミーツ・アート 六甲高山植物園(兵庫)
2023 個展「物語はつづく」 大垣市スイトピアセンターアートギャラリー(岐阜)
2022 個展「陰と陽と」 アートフロントギャラリー(東京)
2020 清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 岐阜県美術館(岐阜)
2021.9-(継続) スズ・シアター・ミュージアム(奥能登国際芸術祭2020+、奥能登国際芸術祭2023) スズ・シアター・ミュージアム(石川)
2019 個展「都市のさざめき」 新宿パークタワーギャラリー1(東京)
2018 クインテットⅣ 五つ星の作家たち SOMPO美術館(東京)
【主な受賞歴】
2020 清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 篠原資明賞 / 岐阜県美術館(岐阜)
2012 シェル美術賞 島敦彦審査員奨励賞 / 国立新美術館(東京)
2010 トーキョーワンダーウォール2010 ワンダーウォール賞 / 東京都現代美術館(東京)
