高野萌美

Moemi Takano

 
絵画を構成するキャンバス=布への興味から出発し、布が抱える社会・文化的背景と美術史が混交する地点を模索しているアーティスト。近年は紡ぎ、染め、織り、刺繍などの布の生産過程に自ら関与し、できたものをあたかも大量生産された材料であるかのように大胆に使用した平面・立体作品を制作することで個の営みが持つ儚さと強さを表現することに注力している。

Biography

1993年神奈川県生まれ。大学で現代美術史やその周辺の思想哲学を学び、帰国後は出身地である横浜を拠点に活動。インドやペルー、メキシコなど国外へ出かけ各地の伝統的な染織技法の手ほどきを受けながら「テキスト」と「テキスタイル」の可能性を模索している。

 

Statement

私はこれまで、人がある土地に居住し一定の時間を過ごすなかで培った精神性や、それをを語るための言語としての視覚表現がいかに求められ、かつ獲得されるのかという過程に関心を寄せて創作活動をしてきた。特に近年は時間をかけて目の前の物質と触れ合うことでしか成しえない表現があり、そしてそれはあらゆるものの簡略化、迅速化、デジタル化を経験している現代において未だ有効である、という信念のもと作品を制作している。衣服や日用品、絵画のキャンバスなどに形を変え私たちの身の周りに存在している布を出発点に、 60年代前後にミニマリズム、ポストミニマリズムの作家と呼ばれたアーティストたちの仕事を参照しながら、テキスタイルという媒体に対する認識を糸や繊維、労働の単位にまで拡大・分解し、それらの物質や行為が持つ特性や力が最大限引き出される契機としての空間の再構築を試みている。

 

【学歴】
2015 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ ファインアートコース 卒業

【主な展示】
2022 個展「Thread Poetics」 GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE(東京)
2021 グループ展「AFTER THE 3331」 GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE(東京)
2021 3331 ART FAIR (GALLERY HAYASHI + ART BRIDGEブース) 3331 Arts Chiyoda(千代田、東京)
2021 個展「
Possibilities in a Filthy Flow」 WHYNOT.TOKYO(目黒、東京)
2020 二人展「The Inevitable」 WHYNOT.TOKYO(目黒、東京)
2020 二人展「今ここ、小さな自由」 WHYNOT.TOKYO(目黒、東京)
2020 個展「I'd Rather Be Your Travel」 WHYNOT.TOKYO(目黒、東京)
2019 グループ展「巣くう芸術家たち」 Art Base Garden OBAEN - 大庭園(神奈川)
2019 個展「いちばん幸福な休暇の支度」 トキワビル 303-a(神奈川)
2017 グループ展「ART TAICHUNG 2017」 Millennium Hotels and Resorts(台中、台湾)
2017 個展「内爆する風景」  岩崎ミュージアムアートギャラリー(神奈川)



【レジデンス】
2018 Arquetopia, Natural pigment instructional residency(クスコ、ペルー)
2016 BankART Artist in Residence BankART1929(横浜、神奈川)

【その他】
2019 plastic island / secondhand frontier(展示企画) トキワビル 303-a(横浜、神奈川)
2018 Art of Islamic Pattern Summer School(Intensive)(ロンドン、イギリス)

【受賞歴】
2021 ACY U39アーティスト・フェローシップ助成 フェロー選出(横浜、神奈川)

 

作家公式ウェブサイト:http://www.moemitakano.com 
Instagram:@moemi_takano