AYUMI ISHIMURA

略歴
岡山県出身。デザイン科の教員を経て漆芸の世界へ。香川県漆芸研究所、石川県立輪島漆芸技術研修所で漆芸の精神と基礎から技術を学ぶ。
2025年 輪島にて工房「たけとうるし」を構える。公募展出品を軸に、漆芸の表現を楽しみながらウルシクラフトの制作もしている。
2026年 心游舎主宰 能登半島地震復興祈念 「漆能」プロジェクト輪島塗蒟醤祈り盃 返礼祈念品24点 制作林原美術館主催新作公募展「掌」 優秀賞「Inori」。
Instagram: https://www.instagram.com/taketourushi/
作品への想い
「輪島の空気を吸って 輪島の風をしっかり感じてごらん」
ここでしか作れないものがある、その言葉通りだと実感した。
この地での月日が漆芸制作の芯に気づかせてくれた。
令和6年能登半島地震の後、半壊の家屋で懸命に漆と向きあう時間を作った。不安が募る。祈る思いが生まれた。友人を想う祈りに変わり涙が出た。今、漆ができる感謝の思いが湧き平和を祈った。自分に何ができるか。どう生きるか。なにを残すのか。
この中で生まれた「 Inori」は、輪島の海から空へと舞い上がるかのように不安や苦悩から解き放たれ、生きる希望へと繋がっていく祈りの思いが形になった。
制作活動への想い
令和6年能登半島地震・奥能登豪雨で一変した輪島での経験により、様々な「祈り」から生まれる表現を漆芸作品として形にしています。切なる願いから生まれる祈り、自分のためではなく他者を思う祈り、生きる希望そして未来に向かう強い決意が生まれる祈りがあると信じています。
私が用いる蒟醤(きんま)は、香川漆芸の技法の一つで漆を10層ほど塗り重ね、その面を蒟醤剣などで彫り強弱をつけたそのくぼみに色漆や金属粉をまた繰り返し重ね充填し、さらに平滑に研ぎ出し模様を表します。これらの辛抱強く丁寧に繰り返す工程は自己と向き合い日々への感謝と平和への祈りにたどり着く時間であり、偶然のような蒟醤の表現は必然のものと捉えることができます。
目に見えない祈りを伝統工芸である蒟醤の技法と重ね合わせ漆の表現として形にしていくことを目指しています。
【学歴】
2011 香川県漆芸研究所 研究生課程修了
2018 香川県漆芸研究所 研究員課程修了
2024 石川県輪島漆芸技術研修所 普通研修課程で学ぶ
【主な展示歴】
2018 台湾・香川漆芸交流展 香川県文化会館(香川)
2020 個展「石村有弓 漆展」 山陽新聞社本社ビルさん太ギャラリー(岡山)
2024 グループ展「URUSHI TAMAGO PROJECT WAJIMARU」 石川県立美術館広坂別館(石川)他
2026 輪島塗復興協議会主催WAJIMANURI EXPO 2026 歌舞伎座(東京)
2026 心游舎主催 能登半島地震復興祈念 漆能プロジェクト 観世能楽堂(東京)
【主な受賞歴】
2018 そば猪口アート公募展 特別賞 安曇野髙橋節朗漆芸記念館(長野)他
2018 岡山県美術展覧会 奨励賞 岡山県立美術館(岡山)
2022 岡山県美術展覧会 県展賞 岡山県立美術館(岡山)
2026 林原美術館主催 新作公募展「掌」 優秀賞 ナガセヴィータ・ギャラリー (岡山)
